歯医者さんが教える!歯列矯正で歯を抜く確率は?
投稿日:2022年9月12日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol393)
歯並びを治すとなると、多くの場合は
歯列矯正がまず候補に浮かびます。
そして患者さんからよく聞かれるのが、
「歯列矯正をするにあたって、私は歯を抜く必要があるでしょうか?」
というご質問です。
これは個別のケースで違いますからあくまで一般的なところを
申し上げることしかできません。
また、歯列矯正の世界も流派(?)とでも言いましょうか、
やり方が複数あります。
私が教わった流派(?)では、
歯を抜くのは全体の15% です。
もちろん、なるべくは抜かない方向で考えています。
一方、歯を抜くのを悪、と考える向きもありますが、
20年もの間、いろいろ診療したり見聞きしてきた限りでは、
何でもかんでも抜かないで治す、というのは危険な場合が
あると考えています。
無理矢理抜かずに歯を並べた結果、
顎の骨から歯が飛び出した・・・
歯肉が著しく減って歯根が露出してしまった・・・
唇が歯に邪魔されて閉じられない・・・
出っ歯が改善しない・・・
歯の向きが変な方向に向いてしまった・・・
などなど、目を覆いたくなるような悲惨な状態に陥る危険性があります。
そういうリスクをよく頭に入れつつ、でもなるべく抜きたくない、という
患者さんのお気持ちもよく分かります。
私自身は8本歯を抜いて矯正しましたのでその苦労はよく理解しております。
一番難しいのはグレーゾーンのケース。
すなわち、歯を抜くか抜かないかが最初の段階で判然としないケースです。
その場合は治療的診断と言って、治療を進めながら確定診断をし、
歯を抜くかどうか?を見極める、というものです。
いくらAIが発達しようとも、人体の不思議は忘れてはいけません。
神様にしかわからないファクターがあるかもしれないのですから・・・。
そのことを念頭に置いて、慎重な判断を下す必要があるのです。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■