歯医者さんが教える!詰め物・かぶせ物が取れるタイミングって?
投稿日:2021年3月3日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol136)
よく「詰め物やかぶせ物が取れた」
という場合に
次のような話が患者さんから出てきます。
「糸ようじ(デンタルフロス)をしていたら取れた」
「食事をしていたら取れた」
そして、詰め物やかぶせ物が取れた原因を
「糸ようじをしたせい」「硬い物を噛んだせい」
にされる方が非常に多いです。
しかし、実はこれらは本当の原因ではないのです。
糸ようじ(デンタルフロス)、歯間ブラシをしたから詰め物が取れた、というのは
あくまでもうその時点で取れる寸前だっただけなのです。
また、
硬い物を噛んだせいで取れたのではないか?という疑問は、
確かにそういう場合もありますが、
実は多くの場合は歯ぎしり・食いしばりに代表される長年の歯への負担が原因なのです。
この他に詰め物やかぶせ物が取れるタイミングで
たまーーーーにあるのは、
歯のクリーニングをしている最中
ということもあります。
これも、さっきの糸ようじ(デンタルフロス)と全く同じ理由です。
歯のクリーニングでは、保険診療内だと歯石取りが行われますが、
この時に超音波振動を与えながら歯石を取っていきます。
しかし、
よほど大きな歯石でない限りは
歯医者さんも衛生士さんも歯に強い力をかけることは
普通はありえません。
痛いだけで意味がないですから。
さらに特に当院では歯石を感知しない場所は力を入れず最小限のパワーにするよう
歯科衛生士も徹底しております。
そのため、
歯医者さんでクリーニングを受けたら詰め物が取れた!
という場合は、残念ながらもう歯医者さんにいく前から
その詰め物やかぶせ物は取れやすい状態にあった
というのが真実なのです。
さすがに歯医者さんも神様ではありません。
そして残念ながら
詰め物やかぶせ物の内部の劣化全てを
正確に把握する方法は未だ存在しません。
だから、取れたことを歯医者さんのせいにしても全く意味がないどころか、
ご自身が損をするだけです。
歯医者さんに行ったら詰め物やかぶせ物が取れたけど、
運よく内部で劣化していたことが判明した、
ということでむしろ不幸中の幸いだったのです。
ただ、実際にはこういう説明を事前に聞いていなかった場合、
普通は「クリーニングのせいで詰め物やかぶせ物が取れた!」
と思うでしょうし、無理もないことと思います。
そういう場合であっても、
まずは冷静に
担当の先生や衛生士さんに
説明を聞くことをおすすめいたします。
世田谷区・千歳烏山で予防歯科を受けたい方は
こまい歯科までご連絡ください。
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