歯医者さんが教える!どんな名医であってもうまくいかない場合とは?①
投稿日:2021年12月13日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol264)
「名医なら何でも治せる」
そう思っている人は多いのではないでしょうか?
私もかつてはそう思っていた部分もありましたが、今は違います。
この仕事を始めてから19年。
自分なりにではありますが、できる限りの修業をしました。
時にはあまりの大変さに嘔吐もしましたし、体重がが減って50キロを切りそうなくらいにまで
なったこともあります。(元々痩せていましたが)
修業後も自己修練を積みながら日々過ごしてきました。
また、国内外の名医と呼ばれる先生の元に勉強しに行ったり
いろんな患者さんを診たり経験を積んできたりした結果、
もちろん治せる範囲はそれなりに広がりました。
一方で
「治療したから何でも治る」
「名医ならどんな状態であってもほぼ治せる」
という考え自体が人間の思い上がりであることを痛感させられます。
手塚治虫さんの漫画・ブラックジャックにはこんなセリフがありました。
「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」
詳しくは漫画をご覧いただければと思います。
ほとんどの医者が見放した患者でも、そのほとんどを治してしまう
天才外科医・ブラックジャック。
そんな名医・ブラックジャックですら、恩師が見つけた難病患者を救えず、
己の無力さに絶望して嘆いているところに、恩師・本間先生の亡霊(記憶?)が現れて
このセリフを言うシーンがありました。
歯でも同じことが言えます。
どんな状態でもすぐ痛くなくなる、咬めるようになる。
それはもちろん目指す治療の目標ですが、山登りと一緒で一直線に頂上には行けないのです。
どうしても、
途中で痛みという名の雨の中を進まないといけない。
腫れと言う名の崖を乗り越えないといけない。
そんな場面がいつでも起こり得ます。
患者さんも医療従事者も、医療に対して過剰な期待は禁物である、
ということを手塚先生が警鐘を鳴らされているわけで、
私達はこの意味をよく覚えておいたほうが良いでしょう。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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