歯医者さんが教える!神経を取った歯における注意点①
投稿日:2024年8月26日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol690)
歯の神経を取った歯において、注意点が実はあるのですが
皆さんご存知でしょうか?
一番多い誤解が、
「治療したのだから元通りに戻る」
と思ってしまうことのようです。
気持ちはわかります。
私のような歯の専門家であっても、大学を卒業したての頃は
「治療したのだから元通りに戻る」
「良い治療をすれば良くなる」
と単純に思っていましたから・・・。
(今思えば恥ずかしい限りです・・・)
でも、実は歯の神経を取って治療が終わっても、
歯の神経を取る前の状態、健康な歯とはもう同じではないのです。
まず歯の強度。
歯の神経組織(正確には血管と神経の組織ですが)の機能は、
・歯に栄養と水分を与えること
・歯に異常がないかどうかをモニタリングし、異常を察知したら信号を出すこと
の2つがあります。
栄養と水分を歯の内部から補給する機能がなくなるので、
例えていえば、生きている木と枯れている木くらいの違いが出てしまう
ということなのです。
また、歯の神経を取る(根管治療を行う)場合、
人工的に歯に穴をあけるのですが
どうしても歯を削るため歯の強度を下げてしまう面もあります。
もう1つは歯の感覚。
歯の神経を取るということは、歯の神経に傷をつけるということでもあります。
これはやむを得ないわけですが、神経というのはなかなかデリケートにできています。
歯の神経を取ると、
その場から歯の神経構造が変化して、痛くないのに痛みの信号を脳に
向かって自然に送ってしまうようになったり、
歯肉を触ると触覚を伝える神経が痛覚神経に連絡して、触った刺激が痛みを引き起こしたり、
などなど。
さまざまな変化が起きるのだそうです。
大方のケースでは問題ないのですが、治療した後も違和感や微妙に痛みが残る、という場合には
そういう現象が体内で起きている可能性が高いということです。
そういった理由で、
「歯の神経の治療したからといっても、決して元通りに戻るわけではない」
ということをしっかり覚えておきましょう。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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