日本の根管治療は遅れている?②
投稿日:2023年7月13日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol520)
日本と米国両方の診療事情を知ると、
それぞれで優れている点がわかりました。
(1)日本の方がおそらく優れているであろう点
できるだけ歯を抜かずに治療しようとする姿勢です。
米国だと間違いなく抜歯と診断される歯ですらも、
日本の歯医者さん達は(私も含めて)頑張って抜かないようにしよう、
という姿勢や努力が強いです。
国民性もありますし、治療費も相当違いますし、他にもいくつかの点で異なるため
どちらが良い、というのは一概には言えないでしょうけれど。
(でも患者さんにとっては歯をなるべく抜かない方がありがたい場合が多いでしょうね)
また、円安もありますが、やっぱり日本は先進国にも関わらず
治療費が異常なほど安いのに効果を高く出している、
という点でも優れているのは間違いありません。
(正直、米国が高すぎる面もありますが・・・)
米国式精密根管治療でもそれが言えます。
当院で行っているのと同じ治療なのに、米国だと奥歯(大臼歯)で20万円以上かかります。
春先にカナダから一時帰国された患者さんも、カナダでも小臼歯で18万円する、
と教えてくださいました。
ところで日本のほうが圧倒的に器用な先生の割合が多いのも間違いありません。
日本人ならではの体形だけでなく、繊細さもあるからだろうと思います。
(2)米国のほうが優れているであろう点
優秀な人材の数です。
日本の歯医者さん達も頑張ってはいますが、
優秀な人材数の絶対数では向こうの方が多いかもしれません。
米国では、歯科医師の人気が医師よりも上で日本とは真逆の人気職業です。
特に根管治療専門医を希望する人がとても多いため、優秀な人材が集まりやすいそうです。
日本にも著名な先生はいらっしゃいますが、数でいえば米国のほうがずっと多いです。
やはり世界一の大国・米国の強みが出ていますね。
研究資金も日本とは桁違いに多いので
いつかまた革新的な技術が開発されるかもしれませんが・・・。
ただ、今はまだ新しいイノベーションは起きていませんので、
日本で精密根管治療に力を入れている歯医者さん達も十分追いつけていると思います。
私も自分の強みを生かして、米国式という枠をさらに超越した
オリジナリティある診療ができればいいな、と最近考えています。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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