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歯医者さんが教える!根管治療を続けているのに治らない理由③

投稿日:2022年2月25日

カテゴリ:ドクターズブログ

こまい歯科の小泉です。(vol297)

 

根管治療を続けているのに治らない理由その③です。

3.もともと治らない可能性が高い場合

 よくあるケースに、根尖孔の破壊というのがあります。

 

 根尖孔というのは根管の出口で、歯根の尖端あたりにあります。

厳密には歯根の解剖学的な尖端とは必ずしも一致せず、尖端の横に存在していたり、

無数にあったりすることもザラにあります。

 その根尖孔が過去の治療で破壊されてしまっていたり、

慢性炎症が長く続いた影響で歯根の尖端が吸収されてしまったりすると、

根尖孔が大きく開いた状態になってしまいます。

 

 このような場合、なかなか炎症が取れません。

 

 しかも破壊された根尖孔から根管内に不良肉芽と呼ばれる炎症性組織が

入り込んでしまうこともよく起こります。

 

  ちなみに根尖孔の破壊が起きやすいのは肉眼による根管治療です。

 

 ファイルと呼ばれる器具を指に持って、それを根管の奥に挿入していくわけですが、

その時に押し込む動作が必要になります。

 

 ただ、直径が0.015mmを超えるものを根尖まで入れると良くない

とよく言われています。

 しかし大学教育ではそれでも器具を入れるよう教わりますので、

日本で多数行われている肉眼での根管治療では、

多くの場合で根尖孔の破壊が起きている可能性があります。

(※根尖孔の破壊が起きていても治る可能性はあります)

 

 また、根管の汚染が歯根の外にまで及んでしまうケースもありますが、

これもなかなか治らない原因の1つです。

 

 他にも、

歯の奥まで細菌が浸透しきってしまって治らない、

身体の免疫力で治せる範囲を超えた感染がある、

治療器具が届かないような(通常とは異なった)複雑な構造をしている、

歯根がそもそも折れている、あるいは折れかかっている、

亀裂が入ってしまって実はミクロの世界では折れている、

歯根が短すぎる、

歯がほとんど残っていない、

など、

さまざまな要因で治療しても治らないケースというのも多々あります。

 

 全てを見通すことは誰にもできませんが、大方の予想ならつく

という場合も多いものです。

 

 要するに診断がポイントですね。

 

 また、治療を進めてみて診断が変わる場合もあります。(これを治療的診断といいます)

 

 いずれにせよ、治るのか、治らないのか、そこを常に意識しながら

ゴールを見定めていかないと、いつまでたっても治らない

ということになりかねません。

 

 なかなか難しい問題ですが、悩んでおられる方のご参考になれば幸いです。

 

 

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