歯に入れるセラミックの種類と違い②(かぶせ物編)
投稿日:2022年11月24日
カテゴリ:ドクターズブログ
こまい歯科の小泉です。(vol427)
セラミックスにも種類があります。
大きく分けると、
ジルコニア、emax、陶材
の3つ。
1.ジルコニア(フルジルコニアとジルコニア+陶材の2種類)
人工ダイヤモンドのことで、白い金属とも言われています。
つまり強度は非常に強いわけです。
①フルジルコニアの場合は、詰め物・かぶせ物全てがジルコニウム製。
だから割れることがまずありません。
一方で、歯に対しては硬すぎる、という欠点があります。
また、色味も周囲の歯の色と合わせるのが難しいです。
ただ、ここ数年でジルコニアも改良され、噛み合わせの表面だけ
柔らかい層(曲げ強度600Mpa)を持ってきて、その下が800Mpa、
さらにその下が1000Mpaというように3層とか5層の強度になった
製品も流通するようになり、2000年代に比べると
ずいぶんマシにはなりました。
②当院のオールセラミック(S、SSクラス)
歯に接する面から1~2mm程度だけジルコニアのフレーム(枠組み)
を使い、その上に陶材を焼き付けて製作しております。
これなら、反対側の歯に対して硬すぎることはありません。
そして色味も細かく製作することが可能です。
形も精巧に作ることができるため、名人クラスの技工士さん達が
作る歯は機能的にも素晴らしい仕上がりとなるわけです。
2.メタルボンド
これは昔から有名ですが、歯に接する面から1~2mm程度だけ金属のフレーム(枠組み)
を使い、その上に陶材を焼き付けて製作しております。
欠点は金属アレルギーが起きる可能性があることと、
歯と歯肉の境目に金属が見えてきたり、
光の加減で黒く見えてきたりする可能性があることです。
3.emax
これは私自身も2008年夏頃から使用を開始しました。
プレスセラミックスと呼ばれる圧縮強化型のセラミックスですので、
割れにくく、色もそれなりに綺麗です。
ただし、色は陶材に比べると細かくつけるのが困難で、単色になってしまいます。
(せいぜい、表面に色を載せるくらい)
そのため前歯に使う場合は色合わせがかなり大変で、
なかなか思うようにいかないことがよくあります。
一方、噛み合わせ等、機能的な面で比べると、
1位 オールセラミックス(S、SSクラス)、メタルボンド
2位 emax
3位 フルジルコニア
というランキングになります。
をお探しの方はこまい歯科までご連絡ください。
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