インプラント(前歯)長期経過症例

長期的に良好な状態を維持している前歯インプラントの症例

▼左上の真ん中の歯に水ぶくれみたいなものができた、との主訴で来院された40代女性の患者さんです。

写真は主訴の症状が出る前の状態のものです。

この時は「たまに変な味がする」といった程度しか症状がありませんでした。差し歯が取れかかっている前兆かもしれないということで、経過を見ていたところでした。

それから２か月が経過し、ついに当該歯が折れたため、患者さまと相談した結果、破折歯を抜歯してインプラントで咬み合わせを回復する計画を立てました。

破折歯を抜歯してから４か月後、顎骨も回復したのでインプラントを入れることとなりました。

写真はインプラント手術直前の状態です。抜歯してからここまでは仮歯を両隣の歯に貼り付けていましたので、見た目の心配はありません。

インプラント手術直前の状態です。抜歯と同じように局所麻酔をします。

インプラント手術中です。インプラントを入れるための穴を形成したところです。この後、インプラントのフィクスチャーと呼ばれる部分を入れました。手術時間は30分程度でした。

インプラント手術直後です。顎の骨の状態がやや弱かったため、即日でインプラントに仮歯をつけることはできませんでした。インプラントが定着するまで再び仮歯を貼り付けて見た目を回復しておきます。

インプラント手術から４か月後、歯肉の下に隠しておいたインプラントの頭を歯肉の上に出します。施術時間は10分程度でした。

事前に製作しておいた新しい仮歯をインプラントに装着しました。

仮歯での経過観察後、アバットメントと最終的なセラミッククラウンを装着してインプラント治療が完了です。

アバットメントとセラミッククラウンを装着した直後、念のためレントゲンで治療部分の確認をしました。問題なく装着されていることが分かります。

インプラント治療が完了してから7年後の口腔内です。歯肉は引き締まっており、きれいなピンク色をしています。何でも食べられて違和感も全くなく経過しているそうです。

インプラント治療が完了してから10年後の定期検診時に撮影したレントゲンです。全く変化がないことから、安定していることが分かります。

年齢/性別	40代女性
治療期間	6ヵ月
治療回数	12回
治療費	インプラント手術　278,300円（税込）仮歯：2,200円（税込）ノーマルアバットメント：33,000円（税込）セラミッククラウン：137,500円（税込）
リスクなど	・歯磨きが足りなかったり、定期検と清掃を怠ったりするとインプラント周囲炎になる可能性がある。・かぶせ物のセラミックが欠けたり割れたりする可能性がある。・長期使用によるクラウンの劣化により、クラウンを交換する必要が出る可能性がある。