ジルコニアセラミックブリッジによる審美修復治療
著しい変色歯と調和させたジルコニアセラミックブリッジの症例
左側から見たところです。ブリッジと歯の継ぎ目が完全に露出してしまっています。また、セラミックの色も白過ぎて周囲の歯の色と調和していません。
ただ、周囲の歯は幼少期にテトラサイクリンという抗生剤を服用した影響で内部から変色していました。現在であっても、このように著しく変色した歯と色調を合わせるのは至難の業ですので、30年前の治療当時は仕方なかったかもしれません。
古いブリッジの除去
ブリッジを除去しました。被さっていた歯の表面が茶色く汚れていました。除去したブリッジの方も裏側から見ると茶色く変色しています。汚れがかなり付着していることがこのことからも分かりました。
仮歯の装着
型取り・色調の確認
仮歯を入れて1週間後。問題なく使えていることが分かったので歯型を採りました。また、歯の色を決めるために色のガイド見本を合わせてみましたが、変色が著しいため、ガイド通りの色は全くありませんでした。そのため、近い色のガイドを合わせた上で写真を撮影しました。
完成したジルコニアセラミックスブリッジ(Sクラス)
ジルコニアセラミックスブリッジ(Sクラス)が完成しました。製作は経験豊富なジルコニアセラミックス東京の齋藤氏に依頼しました。細部にわたって色を使い分けている上に、歯の形も解剖学的な形に沿って作られています。このような技術は相当熟練した歯科技工士にしかできません。
今回は変色が著しいため、歯の噛む面にもあえて着色を強めにつけることで、できるだけナチュラルに見えるよう配慮しました。
ブリッジを装着して治療完了
ブリッジを装着した直後の写真です。最初の状態と比べると、どこがブリッジになっているのかが分からないくらい自然な仕上がりになりました。患者さんご本人も「歯が元に戻ったみたい」と喜んでくださりました。
年齢/性別 | 50代女性 |
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治療期間 | 1ヵ月 |
治療回数 | 3回 |
治療費 | オールセラミッククラウン(ジルコニアSクラス) 147,000円(税込161,700円)×3本 プロビジョナルクラウン 3,000円(税込3,300円)×3本 |
リスクなど | ・かぶせ物のセラミックスが欠けたり、割れる可能性がある。 ・ブリッジの土台となる歯の神経が生きている場合は、将来歯の神経に炎症が起きる可能性がある。 |