マイクロスコープを用いた感染根管治療の症例
マイクロスコープを用いた精密根管治療で根尖病変を改善した症例
こちらの患者さんは、今回問題となっている場所とは別の主訴で来院されました。
元々症状等はなかったものの、レントゲンを撮影したところ、下顎神経を圧迫するほどのかなり大きな根尖病変(黄枠)を認めました。
その炎症の大きさからも保存がかなり困難であることが予想されましたが、主訴の問題解決後、患者さんの希望により後日マイクロスコープでの根管治療を行うこととなりました。
根管治療の実施
根管の中を超音波チップやマイクロエキスカ等を使用して機械的にガッタパーチャを除去し、歯の中をきれいにしていきます。
EDDYと呼ばれる根管洗浄機を使用し、キャビテーションとアコースティックストリーミング効果で根管内を徹底的に洗浄していきます。
根管内を洗浄後、封鎖性に優れたMTAセメントを用いて根管充填を行いました。
年齢/性別 | 20代 女性 |
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治療期間 | 4ヵ月 |
治療回数 | 6回 |
治療費 | マイクロスコープ歯内療法(大臼歯)90,200円(税込) MTAセメント加算 ¥23,100円(税込) |
リスクなど | ・5~10%の確率で将来歯根が膿んでくる可能性がある。 ・ごく稀に、もともと歯根に亀裂が入っており、治療しても改善しない場合がある。 ・歯の神経が非常に細いケースでは、場合によって完全に根管が閉鎖して治療しきれないこともあり、その場合は治療の成功確率が下がる可能性がある。 【注意点】根管治療だけでは治療は完結しません。通常はこの後、土台とかぶせ物が必要となります。費用もその分追加になります。 |