矯正治療症例 50代女性(叢生)
歯を抜かず削らずにワイヤー矯正で叢生を改善した症例
「歯がでこぼこなので治したい」とのことで近隣の歯医者さんから紹介を受け、当院を受診された50代女性の患者さんです。上下の歯がともにでこぼこしていることがわかります。診査の結果、抜歯はせずに治療できそうですが、かみ合わせ含めてきれいに治すためにはワイヤー矯正が必要だと診断しました。
上顎に装置を装着して1ヵ月後
下顎全体にも装置を装着しました。写真の通り、患者さんは装置を留める輪ゴムで好きな色を毎回指定され、楽しんでおられました。この時は3月中旬なので桜色。春らしくて良いですね!
矯正開始から1年後のCT画像
矯正治療の途中(開始1年後)で撮影したCT画像です。患者さんが「前歯をもっと内側に引っ込めたい」というご要望を出されたのと、なかなか動かない歯があったため撮影しました。もともと歯並びにでこぼこがあり、歯のサイズも大きめなのに対して、顎の骨のサイズがそんなに余裕がなかったことから、歯の動きに制限が出ていたようです。前歯を内側に引っ込めようにも無理があることがCT撮影でわかったので、画像を見ながら一緒に確認してご納得いただきました。
矯正開始から1年3ヵ月後
かなりきれいになってきましたが、まだかみ合わせが不十分なので整えています。また、一部の元々捻れていた歯がなかなか動かなかったのでその影響で時間がかかってしまいました。
矯正完了
治療開始から1年7ヵ月で治療完了。抜歯せず、歯も削ることなく、なんとか歯を並べることができました。かみ合わせもしっかりさせることができました。
歯の保定/定期観察
矯正装置が外れた後は、必ずリテーナーを使用していただきます。製作は矯正専門歯科技工会社ASOインターナショナルに依頼しました。
リテーナーを使用しないと歯が後戻りしてしまうので、あとは定期観察をしながらチェックしていきます。
年齢/性別 | 50代女性 |
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治療期間 | 1年7ヵ月 |
治療回数 | 34回 |
治療費 | 900,000円(税込990,000円) |
リスクなど | ・治療後の歯並びはある程度は予測がつきますが、完全に当てることは不可能です。 ・必要に応じて抜歯やIPR(歯と歯の間を削る)が必要になる場合があります。しかも治療前に全てを予見することも不可能です。 ・捻じれている歯は、必ずしも正常な向きに治せるとは限りません。その場合は無理のない範囲で歯を並べることになるため、見た目に左右差が生じる場合があります。 ・矯正治療後の歯並びの見え方は一律ではありません。これは、元々の歯の状態、歯並び、骨格など、人それぞれで状態が違うためです。つまり、顔がひとそれぞれ違うように、歯並びも個性を反映したものになります。 ・必ずしもご希望の歯並びになるとは限らないため、担当医とよく相談し、イメージをすり合わせておくことも大切です。 ・歯の移動に伴って一時的な痛みが出る場合があります。 ・歯がもともと骨に癒着していて動かない場合がまれにあります。 ・虫歯・歯周病の発生や歯根吸収のリスクがあります。 ・甘いものを食べたり飲んだりする習慣がある場合や、もともと歯ブラシ・デンタルフロスのやり方が良くない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります。 ・治療後に歯肉が下がる場合があります。 ・治療後はリテーナーを使用しないと歯の後戻りの可能性が高いです。 |