セラミックによる前歯の審美修復症例③
変色した前歯をセラミックで治療した症例(40代:女性)
▼経年によって変色したつめ物をセラミックで審美修復した症例をご紹介します。
【過去に行った詰め物の治療時】
こちらの患者さんは2017年3月に、前歯の隙間に詰め物をしました。右のレントゲン写真で白くなっているところがコンポジットレジンと呼ばれる詰め物で修復した部分です。
【今回のご来院時】
2020年5月、詰め物と歯の境目の着色が気になるとのことでご来院されました。以前の治療で詰めたコンポジットレジンが、経年劣化により着色してきたものと考えます。
治療計画の立案
現在、右上の1番は詰め物が歯の半分以上、右上の2番は詰め物が約3分の1、歯の切端にわたって詰めている状態です。前回と同じコンポジットレジン充填をはじめ、ラミネートベニア、かぶせ物による治療法など、それぞれのメリット・デメリットとともに説明し、かぶせ物による審美修復を選択されました。
※コンポジットレジン充填・・・歯科用の樹脂で歯の形態を整える方法
※ラミネートベニア・・・板状のセラミックを貼り付けて歯の形態を整える方法
虫歯治療と歯の形成
虫歯検知液を併用して虫歯治療を実施します。虫歯治療後はコンポジットレジンを用いて築盛、形態修正をします。右の写真は歯の形成後の状態です。全周にわたってマージン(境目)が明瞭に出ているのがわかります。
かぶせ物の型を採取
かぶせ物を製作するため、歯型を採ります。精度の高い歯型が採れていることを確認し、歯科技工士さんへかぶせ物の製作を依頼します。
かぶせ物の完成~最終調整
かぶせ物を装着して治療完了
完成したジルコニアセラミッククラウンを装着して治療完了です。反対側に合わせて歯肉の位置を下げるか相談しましたが、歯肉を切除するのは希望されなかったので元の歯肉の位置でかぶせ物をしました。仕上がりも自然でとても満足いただけました。
年齢/性別 | 40代女性 |
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治療期間 | 1ヵ月 |
治療回数 | 3回 |
治療費 | ジルコニアセラミッククラウンSクラス2本 308,000円(税込) |
リスクなど | ・かぶせ物のセラミックが欠けたり割れる可能性がある ・かぶせ物が硬すぎるため反対の顎の歯にダメージが出る可能性がある など |